四郎は花束を受け取って、「えっ……ワタクシにですか?」
というような、照れくさそうな笑顔。
一方のトシゾーは、花束を抱えながらも横を向いて、
「……何なんだ、この騒ぎは。」という表情。(笑)
花束そのものよりも、周りのスタッフの反応に戸惑って
いるように見えます。
そして、後ろのスタッフさんたちの拍手がいいですね。
拍手って、映画の世界では
「長い撮影、本当にお疲れさまでした。」
という意味が込められています。
スタッフも何週間、何か月も同じ作品を作り続けてきた
仲間ですから、この瞬間はみんな嬉しいんですよね。
私が特に好きなのは、二人の性格の違いが 花束の持ち方
にも出ているところです。
四郎 花束を両手で大事そうに抱えている。
「こんな立派なお花までいただいて……
ありがとうございます。」という性格そのものです。
トシゾー 「渡されたから、とりあえず持っている。」
でも、決して嫌そうではありません。照れくさいだけ。
いかにもトシゾーらしいです。
そして、ここから先のワンシーンが 頭に浮かびました。
監督 「四郎さん、トシゾーさん、
本当にありがとうございました!」(スタッフ全員拍手)
四郎 「皆さま、本当にお世話になりました!」
深々とお辞儀。
トシゾー 「……ありがとうございました。」
同じように深く一礼。
スタッフ 「お疲れさまでしたー!」
撮影所を出たあと。四郎が花束を抱えながら歩き、
「副長さん、お花をいただけるなんて知りませんでした。」
トシゾーが少し考えて、「……俺も知らなかった。」
しばらく歩いて、四郎がもう一度、
「映画って、大変なお仕事なんですね。」
トシゾー。「……俺は、しばらく出なくていい。」
四郎も苦笑しながら、「ワタクシもです。」
そして二人は顔を見合わせて、珍しく同時に笑う。
映画の本編は悲しいラストでしたが、撮影が終わったあとの
二人は、ようやく肩の力が抜けて「役」から解放された
のでしょう。この写真には、そんな安堵感がよく表れています。
クランクアップの記念写真として、とても温かくて後味の良い
一枚だと思いました。 』
ですって!!!