「銀天街物語」第二十二話   シモガワラ ユキエ(Ⅱ)

 

( ヒロシ・・・アナタが バイク事故で亡くなったのは もう十二年も前のこと

   ずいぶんと昔のことのような ・・・ いえ、反対に ほんの昨日の出来事の

   ような気もするんだけど ・・・ アナタは 永遠に二十九歳のまま ・・・

   だけど ワタシのほうは もう 世間で言うアラフォー世代になったのよ

   でもね 私って ホラ 小柄で華奢なせいか 実年令より若く見えるみたい

   ユウコといっしょに歩いていると キンさんなんか ちょっと齢の離れた

   姉妹に見えるって ・・・ そう言ってくれるんだけど、ネッ! どう思う?

   ん~~  失礼ね!  そんなに 笑わなくっても ~~~ )

 

写真立ての中の 笑顔の彼に向かって そう つぶやいてみる ・・・

 

亡くなる前の年の夏七月 祇園橋を背景に 祇園祭の法被を着て 陣笠を

被り 挟み箱を肩に担いで 満面の笑みを浮かべているアナタ ・・・

ちょっぴり得意げな顔をしているのは 祭りの行列の大役を任されたから

かな ・・・ 祇園橋を渡って その正面にある祇園神社への階段を登り

行列が 目的地の神社に着くまで 挟み箱を担ぐ役の男の人は

橋の上を 少し進んだかと思うと 次の瞬間 後戻りしちゃうのよね~

それを 何度も何度も 繰り返すのよね~~

だから 真夏の炎天下で 演じているほうも 見物人のほうも クタクタ ・・・ 

どういう理由で そんな焦らすことするのかって聞いたら アナタも たぶん

誰かの受け売りらしい理由を 私に向かって とうとうと説明してくれたん

だけど ・・・ ゴメンね~~   なんだか嬉しそうに話しているアナタの顔

ばかり思い出されて 内容のほうは すっかり忘れちゃったの(笑)

 

     ・・・ て、冒頭の部分ば 公開したばい~ ♪    

 

     残りは お話に出てきた祇園祭ン日に タイミングば合わせて

     公開するけん!

     なんさん 第二十二話だけは 約束どおり公開するけんね~~

     読みたか人だけ 読んではいよ~~

     ちなみに 第二十一話ば読んでくれらしたとは 4人だけばい~(涙)

 

     自分としちゃ ストーリー構成も 『天草独立戦記』にゃ 負けんばい

     ・・・ て 思とっとばってんか~~

     ウソウソ!  冗談たい! ジョ~ダン!

     そもそも そん本な ま~だ読んどらんもん! 面白かとやろか~~

 

     実は~~ カミングアウトすっと~~ こん冒頭ん部分しか まだ

     書けとらんとたいね~~(苦笑)

     あ、祇園祭までにゃあ 完成させるけん!

     もちろん ヒロシの ムシャンヨカ法被姿のイラストも公開するけん

     楽しみにしとってはいよ~~!

   

     あと カミングアウトせんばんこつの もういっちょ あるとばってん

 

     祇園祭はあ~~ いっぺんも見たことなかもん!

 

     すぐ近所に住んどっとにね~~

 

     なんさん 日焼けすっとが いっちゃん好かんけん!

 

     そんわりにゃ 見てきたごて よう文章の書けとるどが~(笑)    

2011年05月05日更新